相続登記は不動産の所有権が移動した際に必要となる手続きです。一般的には土地や建物の所有者が死亡し、相続人に権利が移った際に行います。相続登記は任意の手続きでしたが、令和6年4月からは義務化されました。正当な理由が無いのに手続きを行わず放置すると、刑罰の対象になる可能性があるので、速やかに手続きを済ませるのが賢明でしょう。

法律が施行される前に相続された場合も義務化の対象になるので注意しなければいけません。相続登記が義務化された背景には所有者不明の不動産により、地域の開発が妨げられる事例があります。猫の額ほどの小さい物件であっても、所有者の許可を得ずに勝手に使うことはできません。道路などの公共施設を作る際、不動産の所有者と連絡が取れず、開発に大きな遅れが生じるケースは珍しくないのが実状です。

相続登記の義務化は所有者の所在を明らかにし、開発をスムーズに進める意味もあります。一方で相続登記には様々な書類が必要なうえ、些細な記載ミスもあってはならないとされていることから、専門知識を持たない一般人には難しいのも事実です。そのため、公的な書類を作成する専門家である司法書士に任せるのが最善の選択と言えるでしょう。提出する書類を正しく作成してくれる他、相続人が把握していない問題点を書類から読み取ることができるので安心です。

初めて相続した人や複数の物件を相続した人はまず、信頼できる司法書士に相談するのが賢明と言えます。